
日本画家 青砥昭修 (アオトアキノブ) トップへ戻る

1956年 千葉県生まれ
1987年 東京芸術大学大学院美術研究科日本画専攻修了
個展・グループ展を中心に活動、現在無所属
私が黒岩地区に移り住んでから、もう十四年目になる。都会にいた頃は現地で見てきた風景を頭の中で再構成し、山の色はこうに違いないという思い込みにも似た観念的な描き方をしていたように思います。東京芸術大学大学院を出て国内外で見聞を広めながら制作に打ち込むうち、発見できなかった自然の色があまりにも多いことに気が付きました。視覚的にも感覚的にも自然に対して正直に、いつも本物を体感しながら制作をしたくなりました。
「自然の移り変わりを肌で感じることができる。一日という短い時間の単位ではなく、数百年もかけて成長を続ける巨木と、ほんの一瞬、自分の生きた時間が重なるような感覚。」 数百年も続いたという黒岩集落で脈々と受け継がれてきた生活の知恵を学び、新しい世代に伝えていくことは文化の継承であり、芸術もそうあって欲しいと思う。自分は生かされているのだという実感があると自然に対して常に謙虚になる。毎朝周囲の山々や草木を凝視め、田畑を耕しながら、集落の一員としてのいろいろな役割をこなしていくことで生き方のリズムが生まれてくる。創る意味が見えてくる様な気がします。
「生活に必要なものをもっと手作りしていきたい。もちろん、一人で作ることはとても難しいことだし、多くの人と協力し合わないとできないことだらけ。その協力の中から地域の人達とも新たな絆が生まれ、それがきっと、これからの自分の創作活動にも活きてくると確信しています。」
雪を頂く山並みや川面に映った月影、初冬の風景と人物などをテーマに作品を制作している。最近は抽象画も手がけている。
染織家 小野博子 (オノヒロコ)

1960年 福岡県生まれ
1988年 東京芸術大学大学院美術研究科デザイン専攻終了
1993年 京都川島テキスタイルスクール別科修了
個展・グループ展を中心に活動、現在無所属
裂織りとは、古くなったふとんがわや着物をほどいて布の状態に戻し一センチ程の幅で裂いたものをヨコ糸にして織りこんだものです。今のようにポリエステルなどの化学繊維がなかった時代、寒さが厳しく綿の栽培が難しい東北地方では布はとても貴重で、古くなった着物も捨てずに裂織りとして再生し、防寒用の半纏やこたつ掛けを作ったり、細帯として再利用しました。
私は芸大でデザインを学んだ後、働きながらお金を貯め京都で織の技術を学びました。黒岩に移り住んでから試行錯誤を繰り返し染色や裂織りの技術を独学で深めました。ヨコ糸に使う生地はできるだけ使い古した綿製品がいいです。捨てられる運命に置かれていた古布が人の手によって生まれ変わっていく。最近は、村人や個展に来てくれたお客さんが提供してくれることが多いです。
工程としてはまずデザインをもとに織る幅や長さ、色の配列を決め、タテ糸に必要な糸の分量を計算します。糸の染色は一色染めるのに半日強かかりますが、絣など工程が複雑な場合は一週間位かかることもあります。次にヨコ糸のもとになる古布をほどいた後、洗って汚れを落とし四〜五日かけて染め直します。この染め直した布を約一センチの幅で裂いていく作業が裂織りという名前の由来であり、裂織り工程のほとんどを占めます。下準備を長時間丁寧に行い、織り機にタテ糸を巻きつけ、糸を上下させる綜絖(そうこう)に一本一本糸を通し、さらに筬(おさ)の櫛目に糸を通します。そして、ようやく全行程の一割にあたる織りの作業に入れるのです。織り機の前に座る時が一番幸せと感じます。私は帯・バッグ類・ラグ・テーブルセンターなどを裂織りで制作していますが、様々な素材や技法でタピストリーや照明器具なども制作し発表しています。制作にとても時間がかかるため、個展は年に一〜二回が限度。他にグループ展が二〜三回程あります。注文の作品は納品まで一年から三年ほどかかります。
日本画家 佐々木あすか (ササキアスカ)

1964年 東京都生まれ
1988年 女子美術大学絵画科日本画専攻卒業
個展・グループ展を中心に活動、現在無所属
私は女子美術大学を卒業後、五年ほど特許庁(旧通産省)で製品デザイン審査のための調査員として働いたり、高校で美術の非常勤講師をしたりしていましたが、作品制作を中断したことは一度もありませんでした。又、日本画と並行して切り絵も私が続けている分野です。
二十九歳のとき、予備校以来ずっと交流が続いていた青砥さんや小野さんと黒岩への移住を決意しました。山奥での生活の大変さを周囲に諭されても気持ちは揺るぎませんでした。心配する母親を一度だけ黒岩に連れて来たことがありました。あっけらかんとした性格なので自覚がありませんでしたが、都会での生活は酸欠のような状態で、心身共に疲れきってカサカサでした。身体の中に山奥の新鮮な空気を送り込んだとき、ようやく肩の力が抜けました。
作品は工房周辺の自然をテーマに四季折々の美しさを追求しながら制作しています。春の息吹を感じさせる柔らかな色合いの野草、月夜の冷えた透明な風と水面に映る山陰、葉影で切なく光る蛍の灯火など心ひかれます。
「相手が自然でも人間でも、そこに存在するからこそ自分の気持ちが生まれ、表現しようと試みることができる。思いやりの心を持つことができる。ここでは人間らしく生きていける暮らしがあるのです。」
行政、村、集落との関わり
<行政・村関係>
防災組合(防災訓練、非常事態対処 他)共有林野組合(国有林・民地など山の管理、山道林道見廻り、落石・倒木除去、土砂崩れ・沢筋での決壊対処、植林樹木のツタ切り、山菜採り人の安全管理と監督)、路肩補修、工事申請、台風対策、不法投棄監視、クマ出没監視・通報、除雪、雪崩見廻り、伏流水パイプ補修 他 テレビ組合(共同アンテナへの通行確保、ケーブル見廻り 他) 商工会議所・村などが主催のイベントへ参加協力 村の地場産品育成・販路拡張事業、生涯学習課文化部門役員 他
<集落関係>
黒岩地区総会、ふるさと会、黒岩地区費徴収管理、防災訓練、黒岩地区内草刈り、道路確保補修(落石、倒木、土砂崩れ、路肩補修 他)
越冬準備(集会場の雪囲い材料確保、雪囲い作業、屋根の補修と保護塗料塗替え)道路除雪、住居廻りの除雪、屋根の雪下ろし、住民の健康管理(毎日の見廻り、通院補助、家族との連絡、里地・村との連携、その他)
<その他>
地域の各種施設、団体からの依頼による講演
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